3 心の構造(3)―「生命意識」(本当の自分)
実は私たちの心のさらに奥深くには、もう一つの層があるのです。つまり、心は三層構造になっているのです。
そして、この一番深いところにある三層目の心、「頭」でも「業」でもないものが、あなたの内なるダイヤモンドのような「本当の自分」であり、諸問題を解決するカギなのです。
本当の自分の呼び名―――
私は、最も奥にあるこの心を「本当の自分」と呼んでいます。
本当の自分は「愛そのもの」の心と言ってもよいですし、「喜びそのもの」「感謝そのもの」、また「宇宙意識」と言ってもよいですし、「内なる神の心」とも言えます。完壁で完全な何ひとつ迷ってないすばらしい心です。
実際、本当の自分の心は、古くから多くの言葉で呼ばれています。「仏性」でも「内なる神」でも「実相」でも「光そのもの」でも、あなたはどう呼んでもよいのです。
そして、この奥底にすでにあるのが本当のあなた、オリジナルのあなた、後から付け加えたのではない、あなたの本体なのです。この本当の自分が、あなたの内なるダイヤモンドなのです。
この本当の自分があなたの心のもっとも深い部分に、「すでに」存在しています。今までも存在したし、これからも存在しつづけます。
もちろん、今、この文章を読んでいる瞬間にも、間違いなくそこに存在しており、どんな人の心の奥にも共通して存在しているのです。
完全で完壁で、何ひとつ迷っていない心。すでに愛している、すでに喜んでいる、すでに感謝している心。全体の心、ひとつの心です。
この本当の自分については、そういう自分がいる、と言われても、今の段階では実感もなく、理解し難いことでしょう。
たとえるならば、生まれてからずっと空が曇っており、雨が降っていたとしたら、その雲の上に常に太陽が存在し、光り輝いていると言われても信じられないようなものです。
ダイヤモンドの原石も、何も知らない人が見れば単なる石ころ、汚い石に見えるでしょう。
しかし、その内には、光り輝くダイヤモンドが間違いなくすでに存在しているのです。