例えば、あなたが悪夢にうなされ、寝汗をかきながら金縛りにあって苦しんでいる姿を想像してみてください。
あなたは思わず「ウヮー!」と悲鳴を上げ、目を覚まします。そして辺りを見回すと悪夢に出てきた光景などどこにもなく、あなたが布団に入って寝ている姿しかありません。
ただ、しばらくは心臓がドキドキして心拍数が異常に高くなっている自分がいます。
寝汗でビショビショになり、金縛りも解けていません。やがて時間が経つと心拍数は正常になり汗も引き、金縛りも解けていきました。
それは、さっきまで恐れていたものが夢の世界の出来事であり、幻であったと理解できたからです。
実は、私たちの日常を振り返ると、私たちはこの幻ともいえる「存在していないもの」に縛られ、振り回され、人生を台無しにしてしまうことが少なくないのです。
そんな悪夢の世界から真実の世界に目覚めるのは「一瞬」です。これから述べていく「真実の世界」とは「本当のあなたで生きる世界」、つまり、神の世界のことです。
私たちは存在しないものに絶えず苦悩する「悪夢の世界に生きる自由」も、本当の自分に目覚めて喜びいっぱいに生きる「神の世界に生きる自由」も与えられています。
いつまでも悪夢の世界に生きることを望む人などいないでしょう。むしろ「悪夢なら早く覚めてほしい」と思うはずです。
なぜなら、そのような存在していないものに縛られ、苦しめられて生きる必要などないからです。
仮に人生や世の中に絶望して「私なんて、もう死んでしまった方がよい」と言っている人がいても、本心では「できれば幸せに生きたい」と思っているものです。
しかし、多くの人は無意識にこの「悪夢の世界に生きる」という選択をしてしまっています。
存在していないものに縛られて生きることは、悪夢の世界に生きていることと同じといえます。
あなたは本来、そんな悪夢の世界から神の世界に飛ぶことができるのです。
あなたには、神の世界に生きる自由が最初から与えられているからです。
今、あなたの状況がどんなに苦しく、牢獄に閉じ込められているような状態であったとしても、神の世界に生きることができます。