満月の法則2

心のしくみ

満月の法則

あなたがお月様を見ているとします。美しい三日月です。この三日月を、満月に変えようと思いますか。

 

仮にあなたにその力があったとしても、そんなことは思わないはずです。なぜなら、月はもともと満月、まんまるの形をしていることを、あなたはすでに知っているのですから。

 

ところが、こと人間に対しては、こう考えようとします。

 

「この人はこの部分が欠けているから、何かを足して丸くしなければならない。より完璧になるようにしよう。自分の望む形にしよう」

 

その「何か」とは、注意だったり、叱責だったり、教訓だったり、さまざまですが、このように丸くするために何かを足そうとすることを「かぶせ」と言います。

 

かぶせられた人にも、それぞれの考えや心があるわけですから、たまったものではありません。

 

上司がそれを部下にやったら、パワハラですよね。夫婦間、親子間ならば、ドメスティック・バイオレンスや虐待につながりかねません。

 

実際、子どもの非行や引きこもりは、親の「かぶせ」が大きな原因になっている場合も多いのです。

 

親は子どもに対して「良い学校、良い会社に入ってほしい」という願望を抱いていて、子どもを無理にその型にはめようとします。

 

言い換えると、親は子どもを自分の所有物とばかりに利用して自分の欲求を満たそうとするのです。

 

そうなると、子どもはそこから逃避しようとします。それが形として現れたものが、非行や引きこもりです。

 

「欠けて見える三日月は本当の月ではない。過去の記憶が作り出した先入観によって三日月に見えているだけに過ぎない。自分の認識の世界がそうさせているに過ぎない。本当はどの人もみんな満月」

 

「相手の三日月しか見えないのは、自分が三日月の心で相手を見ているから。本当はお互いに欠けているところが何一つないまんまる」

 

「あの人も満月。私も満月。みんな満月」

 

この真実に気づくだけで三日月が消え失せ、まんまるの満月が見えるようになります。

 

人間関係も今までよりはるかにうまくいきます。

 

仕事であれば上司・同僚・部下、そしてお客様とも良好な関係を築けるようになります。

 

家庭であれば仲の良い親子関係、夫婦関係を築けるようになります。

 

あなたという人間は、公私を問わず、誰からも愛される存在だと気づくのです