自分を売り込みには素直な感情を出し切れ
- 「自分を売る」よりはるかに上をいく方法がある
セールスのノウハウ本には、よく「自分を売り込め」と書いてあります。
セールスマンにとって商品を売り込むのは一番の初歩です。それと比べると確かに自分を売り込むのは一歩進んでいると言えます。いわば中級といったところでしょうか。
しかし、よく考えてみてください。本当に自分を売り込むことが良い方法でしょうか?
お客様からすれば、セールスマンがよほど美男子か美女でもない限り、誰も最初から「あなたを買いますよ」とは普通は思わないでしょう。
実は、「自分を売る」ということよりも、ずっと上級の方法があるのです。
それは、お客様にお客様自身を売り込むということです。これが最上級なのです。
どんな人も、最も関心があることは自分自身のことです。みんな自分のことが一番気になるのです。集合写真を見るにしても、最初に探すのはやっぱり自分の顔です。
ですから、お客様にお客様の話をすれば、絶対に飽きないで、いつまでもあなたの話を聞いてくれるのです。
お客様を売り込むためには、まずはお客様のことに興味を持て、ということです。
自分に興味を持ってくれる人を、人は絶対に嫌いにはなりません。会うごとに、自分に興味を持ってくれている人に興味を持ち始めます。やがて、その人の扱っている商品にも興味を持ち始めるのです。
ですから、お客様にお客様を売り込んでいるうちに、結局はこちらの扱っている商品にも関心を持ってもらうことができ、結果として売れるようにもなるのです。
どんな仕事もやはり人間関係が基本です。人間関係の基本はお互いに興味を持つことから始まります。
では、お客様にお客様を売り込むためのポイントは何でしょうか。
一番のポイントは、ウソやお世辞を言わないことです。相手の素晴らしいところを発見して、それを正直に言ってあげることです。お世辞はその内に必ずバレます。
「今日は顔色がいいですね」「それ、すごくいい服ですね。とても似合ってますよ」
本当に思ったことならば、感情を込めて言えるはずです。 本当のことを誠心誠意、情熱を持って言うのです。